自分の恋より、他人の恋

恋の蕾




「ミカさんとトシヤさん本当最高…」


「今日は逆転の方か…膝貸して」




人間観察後、心の声がダダ漏れな私に興味なさそうに言葉を返して許可をしていないのに、膝の上に頭を乗せて寝だす時雨さん。



あれから3日、時雨さんとは相変わらず普通に接しているし、というよりアレがまるでなかったかのように会話している。




けどね、こうやって膝枕するのにドキドキするのは初めてで、よくもまぁ今までドキドキせず平然と膝枕をしてたもんだと過去の自分をたたえたい。




だって、綺麗な顔した色男がこんな雑草地味女に話しかけて膝貸してって言うんだよ?



今だからこそ何故かドキドキしてるけど、他の女子なら失神もの。



でも、この光景を誰かに見られてしまったら私はただじゃおかないだろうな考えて背筋がゾクリとした。



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