【改訂版】新まりなの日記

【卒業式の日の悲劇】

(昭和59年)

3月24日・雨

小学校の卒業式の日を迎えたけど、6年間いいことなんか全くなかった。

受け取った卒業証書は、うすっぺらい紙切れであった。

悲劇は、卒業式の後に襲ってきた。

父がくも膜下出血で倒れて、心肺停止におちいった。

その前に、母をシンキンコウソクで亡くした。

アタシは、まもなく孤児(みなしご)になってしまう…

そう思うと、アタシはますます悲しくなった。

父が倒れてから四時間後…

医師は、けわしい声で『ご臨終です…』の言葉を発した。

この瞬間、アタシはみなしごになった。

アタシは…

これから…

どうやって生きて行けばいいの…

ひとりで生きて行くなんてムリよ!!

(このあと、まりなは中山町(愛媛県伊予市)にある親戚の家に移り住んだ)
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