【改訂版】新まりなの日記

【どんなに抱かれても…】

8月13日・くもり

この日の夜も、アタシは男性客からのお持ち帰りを受けた。

この日、店にやってきたお客様はアタシと同年代の男性で、店のママの中学時代の同級生であった。

ブランド品のプレゼントはなかった。

けれど、男性客はアタシに話を聞いてほしいと言うたので、アタシは男性の身の上話を聞いてあげた。

男性客は、さみしい表情で『小さいときに母親に甘えたことがない…』とアタシに言うた。

アタシは男性客に『アタシがお母さんになってあげるわ。』と言うた。

その後、お持ち帰りを受けた。

アタシと男性客は、今治バスセンターから最終のオレンジフェリー行きのバスに乗って、東予港の近くにあるラブホへ行った。

東予港の近くにあるラブホにて…

先にシャワーを浴びた男性客は、白のバスローブ姿でアタシのもとにやって来た。

レモン色のTシャツにボブソンのジーンズ姿のアタシは、シャワーを浴びてくると言うて立ち上がった。

男性客は、アタシをギュッと抱きしめた。

そして、そのままベッドへ寝かせた。

アタシは、終始受け身で男性客に抱かれた…

アタシの叫び声と男性客の『かあさん』を連呼する声が部屋に交錯した…

約130分間のアバンチュールのあと、アタシは浴室でシャワーを浴びた…

シャワーのあと、アタシはバスタオルを体に巻き付けて、フェイスタオルで髪の毛を包んだ姿で、メビウス(たばこ)のメンソールをくゆらせながら沢の鶴の1・5合のワンカップ酒をのむ…

このあと、シャワーを浴び終えた男性客が白のバスローブ姿でやって来た…

アタシは、男性客にこう言うた…

「アタシ…あんたを見ていると放っとけないのよ…」
「えっ?」
「こんな…ボロい女でも…アタシのことを本気で抱いてくれて…アタシ…」

カレ(男性客)は、アタシの背中をギュッと抱きしめた。

しかし、アタシの乳房(むね)にできた傷は今も痛み続けている。

苦しい…

苦しいよ…
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