【改訂版】新まりなの日記

【悠宇太とおわかれ】

5月24日・くもり

この日は、今にも雨が降りだしそうな空模様であった…

アタシは、空いている時間を利用して京阪電車に乗って門真市へ行った。

京阪電車の門真市駅のプラットホームに到着した電車から降りたアタシは、改札口を通って、足早に施設へ向かった。

悠宇太は…

どうしているのかな…

母親失格とは言え…

せめて、一目だけでもわが子に会いたい…

アタシは、そんな想いを抱えて施設へ向かった。

野里町にある児童養護施設にて…

施設に到着したアタシは、職員さんから悠宇太が養子に出ることが決まったと言う知らせを聞いた。

悠宇太ちゃんはね…

エエトコの家の養子になることが決まったのよ…

超大金持ちのお医者さんの家よ…

超特大の豪邸で暮らすのよ…

これからは、欲しいものがあったら何でも買うてくれるし…

幸せになれる…

みなはそのように言うてるけど、悠宇太が養子先の家で幸せになれる保証が100パーセントあるわけない…

施設からの帰り道、アタシは降り出した雨にうたれながらトボトボと歩いた。

アタシは、増田恵子さんの歌で『すずめ』を震える声で歌った。

アタシは…

どうして、悠宇太に悲しい想いをさせたのか…

ごめんね…

ごめんね…

こななやさぐれたママを許してね…
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