私の世界は色づき出したんだ
今年で、高校1年生になった桜木絵音は新しい制服と新しい友人関係に期待を膨らませていた。ここの学園の良いところはリボンが大きくて可愛いのがポイントで、やっと着れるこの日を楽しみに待っていた。
制服を着終り、私は鏡の前で一周してみると、スカートがフワフワ揺れて、更に嬉しくなってしまった。
中学校も頃は、制服が地味だったため高校は制服が可愛いところに行くんだと決めていて、それがやっと叶い、喜びを噛み締めていると…。
「プルルルルッ♪プルルルルッ♪」
スマホの着信音が鳴り、私はスマホに手を伸ばし、電話に出た。
「もしもし?」
「絵音ちゃん、まだ来ないの!?もうすぐで、入学式始まるよ!?」
「え…?」
私は、家の時計を見ると、時刻は7時になっていて、入学式は8時からなので、時間に余裕があると思い、
「まだ、7時だから大丈夫だよ!」
私は、薄ら笑いして返答した。
「え!?今、7時45分だよ!?スマホで時間確認しなかったの?」
私は、その言葉に慌ててスマホの画面に目を向けると、時刻は7時45分になっていて、一気に血の気が引く音がした。
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