☆表の顔と裏の声★
待合室でれいと2人でいると、あることを教えてくれた。

「蓮がいつもチョコレート持ち歩いてるのはね…
いい子にしてたら、お母さんがチョコレートくれてたらしくて。だから蓮はチョコがないと不安になるんだよ…」

【そうだったの。大事なチョコなんだね…】

私はメモに書きながら泣いてしまうと、
れいは私の頭を撫でながら、

「切ないねぇ~」と、明るく気持ちを切り替えようとしてくれた。

(バタン!)

「あれ?れい、七海の事泣かせたなぁ!」

「私じゃなくて、蓮のせいだよ~」

「え!なんで!?七海?ゴメン!泣かないで!」

れいはそれを見て面白そうに笑ってると、
看護師さんが出てきて3人を振り分け始めた。

「騒がしいわね~!はい次れいちゃんは3番と
蓮くんは1番のカウンセリングルーム行ってね。七海ちゃんは私と一緒に診察室行こうね」

< 16 / 118 >

この作品をシェア

pagetop