マネキン少女
デート
待ちに待った日曜日。


昨日の撮影も楽しかったし、今日は休みなのにヒロと話せるだなんて嬉し過ぎる。


まるで遠足の前の日の子供みたく緊張して、昨日は全く寝付けなかったけ。


まだ、時刻は8:30


でも、早くヒロに会いたくて公園に向かって歩いている自分が居る。


待つ時間も幸せ__


そう思いながら公園に着くと、ヒロの姿が見えてビックリしてしまう。


「よ!」
「よ!って、早いね!」
「るるちゃんこそ!!」
「うん!楽しみでつい!」
「いちいち可愛いな、おい!」


ヒロは冗談みたいなノリで言ってるのに、可愛いて言われて顔が真っ赤になってしまう。


「ちょっと、待ってて!!」


それだけ言うと、近くにあった自動販売機に向かいお茶を買うヒロ。


「飲んで!!」


でも、ヒロの分が無い。


「ヒロは飲まないの?」
「俺、さっき飲んだから!!」


こんな時間でも夏だから、日差しが強い。


「一緒に飲もうよ!!」
「うん!で、るるちゃんはしたい事有る?」


初めてのデートだから、ゲーセンに行ってみたかったけど、無駄にお金が掛かってしまいそうだ。


「んー!公園で、まったり喋りたいな!!」
「うん……。じゃあ、昼になったら、ファミレス行こう!!俺、ファミレス好きなんだよね!!」

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