マネキン少女
そう言いながら、手のひらを見せて来たヒロの手に自分の手のひらをタッチした。


「るるちゃんの夢も、俺の夢も叶う!!」


ヒロが言う事は本当に思えるから、不思議。


「おー!」


ぶっちゃけ、新しいクラスに馴染めるか心配だった。


でもなんだろう。


ヒロと話したら元気を貰えて、もうちょっと頑張ってみようかな。なんて、思えてしまうの。


「ヒロ君……。ありがとう!!」
「俺、なんにもしてないよ!」
「ヒロ君と喋ると元気もらえる!!」
「なに?告白!?」
「そんなんじゃないよ……」


ああ。ヒロに告白出来るような人間だったら、いいのに。


「また、振られた!!」
「もー!!冗談止めてよ!!」
「マジなんだけどなー……!んー、まあ、いいか!!じゃあ、俺はこれで!」


ヒロの後ろ姿を見送った後、私も教室に帰る。


教室に入った瞬間、凄まじい視線を感じ視線を移動させると心臓がざわめいた。


ユリカだ__



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