Crush~いつも君を想う~
この目の前にいる男が呉服屋『ながはま屋』の主人こと長濱林太郎のようだ。

「初めまして、長濱林太郎と申します」

彼ーー長濱林太郎が頭を下げて自己紹介をしたので、
「こ…こちらこそ、初めまして…河野千世、です…」

私は千世ちゃんの名前を名乗ると、頭を下げた。

かっこいいし、いい人そうである。

ロクでもないクソジジィとかクソ親父とか何とか言ってたけど、年齢は若いーー私よりも年上なのは確かであるけれどーー方である。

「本日はよろしくお願いいたします」

「はい、こちらこそよろしくお願いいたします…」

その時、フッ…と長濱さんが笑った。

「えっ…?」

笑われた理由がわからなくて声を出したら、
「そんなに緊張なさらなくても結構ですよ?」

長濱さんは微笑みながら言った。

笑顔が素敵な人だと、思った。
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