八木澤くんは不器用に想う









そしてあっという間にデート当日。



前と同じ公園で待ち合わせ。



待ち合わせ時間の10分前に公園に着いたら、


公園にはすでに、八木澤くんが待っていた。




「八木澤くん!」



「やす…き」




八木澤くんが、“彼女”としてって言うから、



普段、制服以外で着ることのないスカートを履いた。


ちょっと可愛い系のワンピース。


一目惚れして買ってたんだけど、着るときがなかったからちょうどいいかなって…。




「……変かな?」




スカートの裾を持って聞いたら、八木澤くんがううんって首を横に振った。




「あ……か、か、」



「……?」



「かわいい…です(小声)」




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