八木澤くんは不器用に想う




「………孝弥も一緒か」



「え?
八木澤くん何か言った?」



「別に」




八木澤くんはさらに不機嫌そうな声を出し、


今度は少し、不貞腐れてるような顔をして。



フイッと顔を逸らして、私の方を見ないように頬杖をついた。




「……莉乃」



「ん?」



「私、八木澤くん怒らせちゃった?」




コソッと莉乃に相談したら、


莉乃がフフ、と笑った。




「大丈夫。拗ねてるだけだから」



「なんで拗ねてるの?」



「アイス代返してもらえないからじゃない?」




えっ。


やっぱり返してほしいんだ!?


なら素直に受け取ってくれればいいのに。




「ていうのは嘘だけど。
アレじゃん?女の子でいう生理みたいな時期じゃん?」




男の子にもそういう時があるのか…。



あ、アイス代払うってあまりにしつこいからイラつかせちゃったのかな。


今度からはイラつかせないように気をつけよう。



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