素直になりたい。
白馬村を離れ、行きと同じようにマイクロバスと新幹線を乗り継ぎ、東京駅へと戻ってきた。


「色々あったけど、楽しかったねぇ。良い卒業旅行になったよぉ」


呑気にそういうのは、結実だ。

皆より全然滑っていなかったくせに筋肉痛になってしまったらしく、さっきから動きがぎこちない。


「次に会うのは卒業式だね。卒業式は、3月14日......。わ、ホワイトデーじゃん...」


千咲ちゃんにぎろっと睨まれ、体が縮こまる生田くん。


「バレンタインチョコあげたんだから、倍返しで」

「はい。頑張ります」


頑張りますって、手作りチョコでもあげるつもりなのかな?

それとも、高級チョコでも買って渡すのかな?

まぁ、誰にもあげてない私は返っても来ないから、考えるだけ無駄だけど。


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