青春の花は素顔に咲く

「ありがとうございます、生徒会長。わかりやすいです」
「……はあ。ボクは水を買ってくるよ」
「行ってらっしゃいです」
「はーあ」

(でっかいため息だなぁ)

 なんか胸を押さえてるけど具合でも悪いのかな。
 大丈夫かな? 心配だよ。生徒会長。
 具合が悪いなら正直に言ってほしんだけどなあ。気を使ってるのかなあ。うーん。

「ねぇ白銀、どこまで進んだ?」
「大体ここまで。結構進んだな。さすが二人とも頭がいいだけあるな」
「白銀が頑張ってるからだよ」

 あたしは白銀に近づきながらノートを覗く。
 ほとんど正解じゃん、すごいよ白銀。頑張ったね!

「黒野って天然だよな……」
「へ? 何が?」
「……そういうところとかな」
「?」

 あたしは訳が分からないままそのままノートに〇をつけていった。
 そしたら。
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