青春の花は素顔に咲く
 いきなり抱き着かれてしまったあたしはワタワタする。
 だって、同じ年ごろの男の子だよ?
 しかも、国民的アイドルだよ!? そりゃビックリするよ!
 あたし、絶対顔も耳も真っ赤だけど、仕方がないよね。
 って思ったとき。

「え!? ゴスロリちゃんとヤンキーくんが抱き合ってる!?」
「嘘ぉ、二人付き合ってたの?」
「やばっ、ごめん黒野!」

(…………)

 唖然とするあたしから白銀は慌てては慣れるけどもう遅い。

「すごい、お似合いにもほどがある」
「……皆に言ってこないと」
「え、あ。やめて! それはやめて!」
「手遅れだと思うぞ、黒野。さっきあいつなんかスマホいじってたし」
「うわ……最悪」
「本当すまなかった……」
「まあ、いいんじゃない。今度からずっとそばにいなきゃいけないし、そういう建前にしといたほうがそばにいやすいし」
「でも、いいのか? お前モテそうなのに」
「は!?」

 あたしがモテる? そんなことはないでしょ。
 ゴスロリだよ!? 白銀は何を口走ってるの?
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