物事は計画的に。

「今日も国会だから、タクシー帰りになると思う。」

なるほど。
夕飯はいらない、先に寝てろよ。と
とても分かりやすい一言に寂しさを感じる。
これ以上、聞くな的な?
結婚前に父から結婚は彼の強い希望なんて言われたけど、私ったら騙されてないよね。。。?

「はい。分かりました。」
 

相変わらずビシッとスーツを着てネクタイを絞めながら、毎日恒例の会話をした。
スーツもだが、中に着ているベストがまた格好よさを引き立たせているというか。
ちなみに本日はグレーのスーツにブルーのワイシャツを合わせている。
ネクタイはネイビーをチョイスしている。
まあ、センス良いんじゃないかなと上から目線でファッションチェックをする。
眼鏡を掛けているから更に知的に見えるから……ねえ?
生まれつき焦げ茶色の髪色の私はミディアムボムにしていて前髪は子供っぽさをなくしたく思い右側の髪に揃え耳にかけたりているが、お化粧が余り自信がないので薄いからか幼さは残ってしまっている。
ここまで綺麗にビシッとされちゃったら、後は見送るしか出来ない。


「気を付けて、行ってらっしゃい。
何か変更がありましたら連絡してください。」
  
「ん?外出の予定?」


は!!なに?
やばい!!
余計な事を口走ってしまうところだった。
岳さんは何故かは分からないけど一人の外出をよく思っていない。
確かに結婚と同時に転勤があり、見知らぬ土地に連れ去られた。
連れ去られたのは冗談だけど、見知らぬ土地はあっていて、私が道に迷うとかっての理由らしい。
最近はスマホのアプリが教えてくれるのに。
要するに私の事を妻というより、妹?う~ん…子ども扱いをしているって事。

「い、いえ。一人分の夕飯と二人分の夕飯は準備するのが違うので。」

「そういう事か」
 
ふぅ
危なかった。
ここでばれたら意味がない。
案外、簡単にすり抜けられた!
これならイケるんじゃない?
スリルを感じられて楽しいかも!
サスペンス…う~ん。いや、ミステリーの世界へって感じかなあ~
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