昨日までを愛せますように。
ピンクが似合う彼女
─────あの男に再び出会ってから、二週間が過ぎた……。

あれからは、一度も出会う事はなかった。

それと同時に見知らぬ公園で出会った男とも、出会う事はなかった。

そんなある日。

仕事帰りに妙な人物に出くわした……。

仕事と言っても、派遣登録していて、お菓子工場でのライン生産をしたり、レストランでの配膳係をしたりしている。

あの男から離れたくて、正社員で働いていた会社を辞めてからは、派遣の仕事で生活を繋いでいる。

今の世の中、自分の利に叶った職場など、すぐには見つからない。

今日の仕事は結婚式の配膳で、16時には上がれた。

コンビニ弁当も飽きたし、…かと言って作りたくもないし、たまにはカフェでご飯でも食べて行こうかな…？なんて思っていた。

カフェならば、女一人だって気兼ねしないし、静かな所だってあるから……。

考えながら歩いていると、前から何やら手提げの紙袋を沢山、手に握っている女の子がフラフラしながら向かってくる。
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