昨日までを愛せますように。
真実の涙
八月の終わりの休日。

残暑が厳しく、クーラーをつけて部屋の中で過ごしていた。

特にする事もなく、何気なしにテレビを見たりしていた。

実家にも、しばらく帰っていない。

帰っても歓迎されないから。

必ず言われる一言は、

『お金、どうにかならない?』

って……。

私には歳の離れた妹、弟が計四人居る。

四人の妹、弟達の母親は皆、同じ。

私だけが、母親と血が繋がっていない。

……それは別に構わない。

ただ、実家に帰っても、自分だけが他人と言うような雰囲気が漂っているし、生活費もギリギリらしく、話題と言えば……


お金、お金……。


仕送りはしているが、私にも限界はある。

自炊して節約すれば、もっと仕送り出来るけれども、今の私には到底、無理な話。

仕送りが嫌とかではなくて、一人で居る時は、素に戻り、堕落したい。



そんな気持ち、分かる?



< 26 / 57 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop