契約結婚ですが、極上パイロットの溺愛が始まりました


 ふたりは、同じ歳で看護学校も同年卒業。

 佳純は看護師になってすぐにここの大学病院に就職し、二年ほど小児科病棟で勤務していた。

 私が助産師としてここに就職した年に産婦人科に異動してきたから、この産科では同期といった感じになる。

 仕事は真面目に淡々とこなす優秀なナースだけど、プライベートでは絶賛彼氏に振り回され中。

 最近も彼と揉めて別れようかと悩んでいる最中だ。

 黒髪のロングヘアでスタイル抜群の佳純の趣味は、タヒチアンダンス。ダンスの発表を観覧しにいったことは何度かあるけれど、お腹のくびれが美しくて本当に羨ましい。

 一方のなぎさは、看護師になってから数年間開業医に勤めていた。

 二年ほど前にこの大学病院に転職し、産科を志望して入ってきたのだ。

 今は看護師として働いているけれど、いずれ助産師の免許を取りたいと思っているという。

 そんななぎさは、婚活にも精を出している。

 早く結婚して子どもが欲しいのもあり、仕事が休みの日は婚活パーティーによく参加しているのだ。

 その行動力の高さには本当に頭が下がる。

 女子力も高く、なぎさは私たち産科の中では美容番長。
 
 話題の商品のことはよく知っているし、エクササイズも実践しているからとにかく詳しい。

 色素の薄いふわふわのくせ毛がほんわかとした雰囲気で、小柄で可愛らしい小動物タイプのなぎさ。

 二重のくりっとした目が印象的で、じっと見つめられたら女の私もドキドキしてしまう。

< 18 / 246 >

この作品をシェア

pagetop