やっぱり彼女は溺愛されていることを知らない
 内心焦っているとにこにこしながら新村くんが私の手をとった。

「そうだ、この後どこかで食事しようよ。聖子たち経理課の子たちと先約があるけどそっちはキャンセルするからさ」
「……」

 いやそれ駄目でしょ。

 先約があるならそっちを優先しないと。

 というか聖子たち経理課の子って……中森さんもいるってことだよね。

 新村くん的に別れたはずの彼女がいても平気なのかな?

 うーん、さすが新村くん。

 そんなことを思いながら私は頬を引きつらせるのであった。
 
 
 
< 272 / 497 >

この作品をシェア

pagetop