やっぱり彼女は溺愛されていることを知らない
 三浦部長が黒板のほうに目をやった。

 声音が柔らかくなる。

「スイーツのおすすめもあるみたいだし、それも頼んだらどうだ」
「えっ、でも」
「何だ、ダイエット中か?」
「そ、そういう訳では」

 私はメニューの文字を意味なく見つめる。彼にそんなふうに思われるのがちょっと恥ずかしい。
 
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