青薔薇の至愛







朱ちゃんが私の手首を掴んで勢いよく引っ張るから。

--ボフッと、柔らかな感覚に包まれる様にベッドの上に倒れてしまった。


すぐ隣には、大好きな朱ちゃんが目を瞑ってまた眠ろうとしている。


少しでも動けばキスしてしまいそうな距離に、朱ちゃんがいる。


顔が……朝から熱いよ。


しかもガッチリと、朱ちゃんに抱きしめられているから私の体は爆発寸前。


「あっ、あけちゃんあの」


「優……柔らか」


「……っ」


耳元でボソボソと喋らないでほしい。


寝起きのせいか、朱ちゃん声掠れてなんだか色気すごいし……。




「起きないと駄目なの」


「んー」


「また遅刻しちゃうかも」


「……最近さ、寝れねーんだわ俺」


「……どうして?まさかそのせいで最近余計に寝起きが悪いの?」


「おー……当たり。
 さて問題、なんで俺は最近余計に起きれなくなったんでしょうか」


「えーっと、え~っと」


「チクタクチクタク」


「時間制限あるの!?」


「はーい、終了~そこまで」


「早いよ?!」


「答えは~」





< 4 / 208 >

この作品をシェア

pagetop