前田ドラの野望
俺には野望がある。
それは俺にとっての楽園を作ることだ!
快適な暮らしを手に入れてみせる!
そのためには前田家を支配する必要がある。

まず、俺を拾ったケイトだ。
コイツはすこ〜し甘えた声を出せば何でも聞いてくれそうだ。
問題はないな。

次はケイトの弟のカナタだ。
コイツは少し厄介だ。強引に構ってくる。
最初こそ抵抗はしたが、今では大人しく従っていれば解放してくれると分かった。大した敵ではない。

次は妹のフミだ。
コイツは結構無関心だ。俺が鳴いても無視をすることがあるがメシとかはくれる。
しつこく鳴き続ければ負けて動いてくれる、余裕だな!

余裕といえばこの兄妹の父親のミチル、コイツはチョロいぜ!
基本鳴けば何でもしてくれる、俺にとっては都合がいいヤツだ。執拗に構わないが時々は構ってくれる、いい距離感だ。

じぃさんとばぁさんも鳴けば何でもしてくれるがそんなに俺に関心がある訳でもない。
これくらいの関係が1番楽なのだ。


だがしかし、俺には勝てないやつがいる…
母親のヤスエだ!
コイツはこの家で1番権力を持っている。
つまり!コイツを支配すれば前田家は俺のもの!
なのに、なのに…コイツに勝てないのだ!

コイツは俺にメロメロだ、甘やかしてくれるし1番可愛がってくれる。美味しい飯も食わせてくれる。
だが、しつこく絡んでくるのだ!
例えば睡眠中。俺はぬくぬくと気持ちよ〜く寝ていた。
それなのにあのオンナは

『まる坊!おぅおぅ、寝てるんか〜!』

って顔をわしゃっと掴んできた。
寝てるってわかってるんだったら邪魔をするな!
そう思いつつ俺は無視して寝た。
そしたらオンナはなんて言ったと思う?

『まるちゃん死んじゃった〜ん?😎』

いや、死んでねぇから!!!

あとはこんなこともあったな…
俺がフラフラ歩いてたらどっかから俺を呼ぶ声が聞こえた。
だから俺は返事をしてオンナのもとに行って「やった」のだ。
そしたらな?

『まるちゃんど〜したの〜☺️』

オマエが呼んだんだろッ?!

コイツには1度痛い目にあってもらわなきゃダメみたいだな…
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