再出発
それから毎日私たちは一緒に学校に行って、帰って……
いつしか当たり前になっていた。
隣に碧斗がいるのも、碧斗が歩幅を合わせてくれるのも、意外と他愛もない話で盛り上がれるのも、そして、碧斗の大きな手に左手を握られるのも……
もう自分を騙せない。
嘘はつけない。
私は碧斗が好きだ。
このまま時が止まればいい。
何回思ったんだろ。
それでも、容赦なく時は過ぎて……
遂に、六月六日。美樹さんの結婚式の日がやってきた。