最後にもう一度愛を...


「……彼女がこうなったのも城山のせいなんです…っっ城山に復讐するためにあの会社に入った。それを知ってか知らずか城山は俺を気に入って副社長にした……そうして里紗さんを俺の婚約者にしたんです……もうこれ以上あいつのせいで苦しむ人を出したくない……若様、此方から提供出来る情報は全てお渡しします。一緒に城山を潰してください」


その苦痛な叫びに



俺はニヤリと笑った




『分かった。城山について知ってることを全て話せ。徹底的に潰す。だが忘れるな、これはお前のためじゃない、里紗のためだ。だからお前は何も気にしなくていい。それと……城山を潰すことは出来てもあの城山食品を潰すことは出来ない。企業として大きすぎる。その会社を背負う覚悟はお前にあるか?』




望月はゴクッと唾を飲み込んだ



「ええ、望むところです」



その望月の眼差しに俺は満足した

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