李世先輩は私のことを知り尽くしている?

陽茉ちゃんとの出会い(Side李世)

Side 李世



入学式の日、俺は運悪く雑用を頼まれてしまい、学校へ来ていた。


着慣れない制服を身にまとった新入生が、まぶしい。


期待と緊張の入り混じったふわふわした表情で、門をくぐっていく。




俺も一年前、あんな風だったんだろうか。


無意識に眺めていると、一人の男子新入生と目が合った。





――しまった。




慌てて目を逸らしたが、おそい。





【あ。あの先輩、カッコいいな。オレもああなれるかな】

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