時間切れ

金曜日、朝から銀行や車を売りに出かけた慎一。

自宅では、10時から引っ越し業者がテキパキと作業し搬出していく…
弘美、典子、陸はガランとした自宅を最後に見回して確認する。

自分たちの部屋から出たゴミも一応袋に入れて持って行くことにした。

「もう、ココには戻らないから忘れた物がないか良く見よう!
とりあえず、何でも持って行ってマンションでゆっくり捨てるものを選別するようにしようね。」

「陸もクローゼットの中とか大丈夫?」

「うん。とりあえず全部出した。」

最後にリビングのテーブルに自宅の鍵2本と健康保険証と土地建物の権利書を置き、
最後に鍵をかけて戸締りしてタクシーでマンションに戻った。

搬入作業は13時からで作業員に指示しながら部屋に運び入れ、終わったのは15時半だった。

一応、作業終了したことを篠原弁護士に伝え、土地建物の権利書と鍵はリビングのテーブルに置いた事と、戸締りで使った鍵は玄関ポストから中へ入れたことも、伝えた。

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