時間切れ

すると、2ヶ月後に、慎一の異動が決まった。

今の店舗より家に近くなり、大きめの店舗だ。

異動してからは、今井さんとは切れたのか出かける事が少なくなり、携帯を持ってお風呂へ行かなくなった。
典子は、ほっとした。

もうすぐ陸は小学校に入学だ。

お義母さんはランドセルを買うと張り切ってるし、
南のお義父さんも、学習机を買うと喜んでいる。

どちらも2月中に購入され、陸の部屋はいつでも入学できるくらい準備が整っていた。

陸は大喜びで、机に座ったり、ランドセルを背負って鏡でみたりと、
私達家族は、目を細めて陸の姿を眺めていた。

慎一も、喜んでいるようだ。

典子は、慎一に対して2度と信じきる事はできないし、男と女としても何年もレスなので、ただの同居人のような感覚で冷めていた。

そして、心の繋がりがない人との生活は孤独でしかなかった。

私達夫婦は、陸とデパートへ行き入学式に着るスーツを買ってあげた。

「お父さん、お母さん。ありがとう!ぼく カッコイイ?」

「おお! 陸!カッコイイぞ!勉強頑張れよ!」

「うん! 勉強もスポーツも頑張る!」

「陸、カッコイイ〜お兄さんだよ!お友達がたくさんできると良いね!」

「うん!」 ニコニコ

典子は、陸のためにも自分だけ我慢すれば丸く収まると思っていた。

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