路地裏の唄
デスクで緋奈咫の集める情報に目を通しながら答える現樂を見遣る。
「あいつらは機関側の人間でもストールズ側の人間でも、まして俺達ラプソディア側の人間でもねぇ。
つねに目的に合う場所にいる」
「敵にも味方にもなりうるわけか」
「あぁ」
少ない会話が途切れ、書斎にはまた現樂が紙をめくったり何か書き込む音だけが続いた。
「…目的ってなぁなんだ」
話さない空気が沈黙に変わろうとした頃、原十郎が静かに口を開く。
「さぁな」
もたらされた答えは酷く簡素なものだったが、原十郎がそれ以上何か尋ねる事はなかった。
「あいつらは機関側の人間でもストールズ側の人間でも、まして俺達ラプソディア側の人間でもねぇ。
つねに目的に合う場所にいる」
「敵にも味方にもなりうるわけか」
「あぁ」
少ない会話が途切れ、書斎にはまた現樂が紙をめくったり何か書き込む音だけが続いた。
「…目的ってなぁなんだ」
話さない空気が沈黙に変わろうとした頃、原十郎が静かに口を開く。
「さぁな」
もたらされた答えは酷く簡素なものだったが、原十郎がそれ以上何か尋ねる事はなかった。