カラフル☆デイズ

「……っ、すみません……」


涙が止まり、ようやく顔を上げた私は、涙で濡らしてしまった先輩の胸元を見て謝った。


それから、授業をサボらせてしまったことに対しても。


「まひるだって、知ってしまったことをこうして隠してんだから、お互い様だろ?」


謝ったことに対する返事とは違う答えが深月先輩から返ってきたことに戸惑い、思わず先輩の顔を見上げる。


「……深月先輩?」


「兄貴たちに言ってやればいいんだよ。どうせ、まひるの場合、嘘つくのも隠すのも下手で、心の中に溜め込もうとしても、溜め込んでおくことすら出来ないんだから」


最終的にはこうやって周囲が迷惑かけられる羽目になるしな、と深月先輩が皮肉を口にした。



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