カラフル☆デイズ
―――――――……
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「まひる、帰らないの?」


千紗に声を掛けられ、ハッと我に返る。


周囲を見れば、他の子たちは既に帰り始めていて、そこでようやく帰りのSHRが終わっていたことに気付いた。


「千紗、今日ずーっと考えてたんだけど、誰が私の彼氏を(かた)ってるのか、全然心当たりがないんだよね……」


「えっ、まひるってば、そんなことをずっと考えてたの!?」


千紗が驚いて、私をマジマジと見てくる。


千紗は今日の放課後にデートの予定が入っているらしく、放課後が近付くにつれ、髪を何度も直したりグロスを塗り直したり、身だしなみに余念がなかったことは知っている。


そんな千紗からすれば、今朝から一日中ずっとそのことばかり考えていた私は、よほど暇人に見えるのかもしれない。


だけど、私にとっては重大な懸念事項(けねんじこう)だ。


「そんなことって言うけど、ストーカーだったらどうするの?恐怖だよ!」


悲しいことに、告られたことは一度としてなく、彼氏がいたことも一度もないのに、いつの間にか私の知らないところで、私の彼氏を名乗っている人がいるなんて軽くホラーだ。


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