Dear my star


 お互いに向き合って、額を合わせた。

 こんなにも近くにぬくもりを感じる。存在を感じる。


 「何にもとらわれず、誰の目も気にせずに、自由に生きられたらいいのにね」


 呟くようにそう言ったお兄ちゃんは、何かを堪えるようにきゅっと目を瞑って顔を顰めた。静かに、感情を押し殺すように、お兄ちゃんは涙を流した。


 お兄ちゃんが泣いている姿を見たのは、私たちが離れ離れになったあの日以来だった。

 お兄ちゃんが何を思っているのか、考えているのか。何に苦しんでいて、迷っているのか。私には全く見当もつかなかった。



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