ephemeral house -エフェメラルハウス-








心地のいい夢………

「……………ぉーい」

このまま起きたくない

「………おーい」

一生このまま、、、、

「何でもいいけど早く起きた方がいいんじゃね?」



「………………!?」

勢いよく姿勢を戻すともう教卓には先生が立っていて周りはみんなこっちを見ている

そして目の前にいるのはさっきのセナって男。私の腕をずっと指先でつんつんしていた

「ありがとう瀬名」

先生が面白そうに礼を言いながらホームルームやるぞとみんなに声をかける



最悪……………

初っ端やらかした

今年も極力目立たずに過ごすつもりだったのに。

ってか

「………いつまでこっち見てるの」

「え?なんで?」

HRも始まったというのにセナはずっとこっちを向いて私の机に肘を付いて手のひらに顔を乗せ私の顔をジーッと見ていた。

「何でって…HR始まってんじゃん」

「おれには関係ないね」

いや、シンプルに意味がわからない

「おれ多分お前の事知ってるわ、名前は知らんけど」

いやそれほぼ知らない人じゃん

口に出してツッコミて~とか思いながらも
このよく分かんない"変人"をどうするか考えることにした。

「おまえ暗いな」

本当はそんな事ねえっつーの

「名前教えてよ」

「結衣」

「可愛い名前だな」

「そこしか褒めるとこねえのかよ!!!………あっ……」

思わず突っ込んだ事に露骨に自分で焦った

「…なんだ、おもしれぇじゃん」




あぁ、ホントに最悪だ。
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