恋する乙女はまっしぐら~この恋成就させていただきます!~
「基準点なんていりません!!

人を好きになるのなんて理屈も基準も着地点もないんです!気がつけばその人が好きで‥恋に落ちているんです。誰かに恋をするってそういうことなんです!

だから私は沖田先生がずっと‥ずっと好きで好きでしかたないの!!」

「ふーん。7年もよく頑張ってるよな。
でも半年って期限はお前が決めた理由のある意味を持った着地点なんだろ?」

「それは‥‥」

そう。それは紛れもない私が決めた着地点だ。
半年と決めた理由はもちろんある。でもそれを先生には絶対に知られたくはない。

言葉に詰まって無言になった私の耳に、携帯越しに先生の軽いため息が聞こえた。

「はぁ。
まぁいいさ。深くは聞かないし言いたくないなら言わなくていい。ただ、お前が心を開かないなら俺もそれ以上は踏み込まない」

「えっ…?」

ボソリと耳に届いた言葉の意味がよくわからなくて反射的に聞き返した私に

「とりあえず俺はもう寝る。…ったく、こんな時間に起こしやがって俺が寝たの1時だからな。寝るから切るぞ」

「はいっ!ごめんなさいっ!」

「…真琴」

突然名前を呼ばれ心臓がドキンと跳ね上がる。

「起きたらまた連絡する。だからお前ももう少し寝ろ。今夜はいつもみたいに早くは寝れないからな。
おやすみ」

「おやなさい」

慌てて答えた私の言葉が先生に届いたのかわからないが電話はもう切れていてそのまま言われたとおりにもう1度布団に潜り込んだが目を閉じても眠ることはできなかった。
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