リアル
暫く杉田純一の目を見つめた。


暫く目を合わせていたが、杉田純一は少しも表情を崩さなかった。

「仕事あるんで、今からは無理です。」


少しむかつきながらアタシは、軽くそう言った。


「俺が言っているんだから、そんなのどうにだってなるさ。もちろん時給はちゃんと付けてあげるから。」


清々しい顔だ。


「アタシ、お金がどぅとか言っていません。」


「じゃぁ、命令だ。」

この男、凄くむかつく。


「だって麻波ちゃんが俺と話したいって最初に言ったんだよ?」


「そぅですね。」


「じゃぁ店を出よう。」
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