巡り行く季節の中心から【連載中】
■春輝side
ランドセルを背負って学校に通うことを羨ましく思ったあの日から、これで何度目の転校になるだろうか。
そうだな、片手で数えられないのは確かだ。
お陰で過去に、大衆演芸の旅一座の子だという勘違いを招いたこともある。
生憎そんな誇れる理由があって、各地を転々としているわけではない。
では俗にいう転勤族というやつなのかと訪ねられても、簡単に頷けるわけでもないのだ。
自分の襟元に触れながら思う。
新しい中学の制服が学ランで良かった、と。
学ランならどこもデザインに目立った差異が感じられないから、わざわざ買い変える必要がない。
余計な手間も出費もなくて済んだのは幸いだ。
通り過ぎる教室からは賑々しい声が聞こえてきて、新しい環境に対する不安が少しだけ緩和されていく気がした。
ランドセルを背負って学校に通うことを羨ましく思ったあの日から、これで何度目の転校になるだろうか。
そうだな、片手で数えられないのは確かだ。
お陰で過去に、大衆演芸の旅一座の子だという勘違いを招いたこともある。
生憎そんな誇れる理由があって、各地を転々としているわけではない。
では俗にいう転勤族というやつなのかと訪ねられても、簡単に頷けるわけでもないのだ。
自分の襟元に触れながら思う。
新しい中学の制服が学ランで良かった、と。
学ランならどこもデザインに目立った差異が感じられないから、わざわざ買い変える必要がない。
余計な手間も出費もなくて済んだのは幸いだ。
通り過ぎる教室からは賑々しい声が聞こえてきて、新しい環境に対する不安が少しだけ緩和されていく気がした。