DIYで魔法世界を再建!
第十章 整備
「本当に此処に住んでもいいの?!」

「えぇ、構わないわ。私達精霊には必要のないものだしね。

 ・・・その代わり、この辺りの整備をしてほしいの。無駄な雑草は取り除いて、近くにある小
 川の管理も貴女に全て任せるわ。
 この辺り一帯の土地は、全て貴女のものにしても構わないから。」

「・・・どうしてそこまで・・・」

「私達の栄養が、雑草達に横取りされたら、色々と不便なのよ。私達にとって、魔力は生命や形
 を保持するのに重要なパワーだから。
 これ以上魔力を横取りされ続けると、最悪私達は消散してしまう・・・
 このごろは、この姿形を保っていられるかも怪しいくらい、限りある魔力を雑草や伸び放題の
 木々に吸い取られていたから。
 自分達で手を尽くしたくても、限りある魔力を無駄に消費するわけにもいかずに、有望な人間
 が来るまで、私達にできる事は、『待ち続ける』しかなかったの。
 貴女がこの世界に来るのが、あと数日遅かったら、もう諦めてしまうつもりでいたけど、貴女
 なら問題なく、私達の望みを叶えてくれると思うわ」
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