幼恋。




「じゃあ私ケーキ取ってくるね」






みんながそれぞれプレゼントを見て盛り上がっている中、私はそう言って部屋を出た。



今日お母さんとお父さんは弟のすずはと私たちの邪魔をしないようにと宿に泊まりに行っている。


今年は3人でパーティーだって少し悲しんでた。



ちなみに木下家のパパママは今年はみんなでしないのなら2人で旅行すると出ていった。


本当にあの2人は旅行が好きなんだなぁ。






「おりはちゃん、手伝うよ」






私がぼんやりそんなことを考えながら冷蔵庫を開けると、いつの間に来ていたのか裕太くんがそう笑いかけてきた。






「あと、俺おりはちゃんだけ特別にプレゼント用意したんだ!受け取って」






裕太くんはそういうと、私に近づいてきて
抱きしめるような形で首になにかつけてきた。



そのあまりの近さに一瞬身構えたが、直ぐに離れて首元を見て満足そうに笑う裕太くん。






「ネックレス、やっぱ似合うね」



「ネックレス…。いいの…?」



「もちろん!」






そう、私の首に付けられたネックレスは
雪の結晶のネックレスで可愛い。


その柄が気に入って、初めてこういうオシャレなプレゼントを貰った私は嬉しくて
お礼を言ってありがたく受けとった。






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