いつでもキミが


「俺が知ってるから。繭は甘いの好きだってこと」

「…ふ…ぅ……っ」

私のついた小さな嘘が、優しい嘘に変わっていく。

あぁ、そっか…はじめちゃんは人を否定しないんだ……
はじめちゃんの言葉は人を幸せにしてしまう魔法の言葉なのか。

「甘いの食べたくなったら言ってくれればどこでもついてくし」

どうして、どうしてそんなに優しいんだ……
そんなこと言われたら甘えてしまう。
そんなこと、誰にも言われたことないのに……

「ありがとう。はじめちゃん……」

「おー。早く食わねーとアイスとけんぞ」

「あ、うん…!」

なんていうか…すごく贅沢。
贅沢すぎて後々バチが当たりそうなほど…幸せで心が満たされていく。

パフェもそうだけど、はじめちゃんの言葉や存在にとても救われるような。
そんな気がしていた。


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