天然お嬢と双子の番犬さん

***



不知火留華と五十嵐竜二が向かい合って話をしていた。内容はルーフスの事。


「──────で?ちゃんと生かしてんだろうな?」


竜二がそう言うと、留華は笑った。


「ああ。生きてるよ…世界各地バラバラになって、ね」

「…おい、お前まさか」


竜二の眉がピクッと上がる。
留華は笑顔のまま。



「言われた通り殺してはいない。心臓は動いているし他の臓器も正常に動いてるしね?

ただ…姿形は赤の他人だけど。
でもこれでも甘いと思うよ?親父も憎かったでしょ、あの豚共」


「チッ…頭いい奴の考える事はめんどくせぇな」


「あはは、それは褒め言葉としてもらっておくね?」



竜二は大きな溜息をついたが、留華を怒るつもりは無く”それで良かった”とまで考えていた。

憎かったのは本当の事だったからだ。もう一度そいつ等を見てしまったら、自分を抑えられる自信など到底なかった。


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