天然お嬢と双子の番犬さん


***



花が見えなくなった頃、五十嵐竜二が口を開いた。
さっきの口調とはまるで別人のようだ。


「花には詳しく言ってねぇが…相当いかれた連中だ。誰が書いたか知らねぇが、花の字そっくりで書いてやがった。

あの言い方じゃ、一度出そうとしたんだろ。まあ不受理届はとっくに出してっからな。心配はいらねぇが…そんで、態々こっちに足を運んだってとこだろ。

…チッ、潰すにも相手の素性がイマイチ分かんねぇ。情報が足りねぇ」


「ルーフスって昔、親父が一人で潰したって言ってなかったっけ?」



和が言うと、竜二が大きな溜息をついた。頭を掻き舌打ちをする。



「ああ、俺が潰した。花が赤ん坊の頃だな。

同盟を組んでたが…問題ばっか起こしててな。話聞かねぇし、ムカつくから、勢いで壊滅させてやった」


「あー…お嬢おんぶしながら?」


「当たり前だろ!花がぐずったらどうすんだ!!」
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