離縁するはずが、エリート外科医の溺愛に捕まりました


「達樹、さん……もう……」

「もう? 何……?」


 私が何を言おうとしているかわかっているはずなのに、達樹さんは意地悪くとぼけてみせる。

 それでも躊躇う気持ちよりも早くひとつになりたくて、目の前の微笑に自ら唇を重ね合わせた。


「もう……きてほしい」


 こんな自分は初めてで、また求めるように彼の唇を奪う。

 達樹さんは私の要望に応え、ゆっくりと深く体を繋げた。


「あぁっ──」


 それだけで意識が飛びそうになり、彼の広い背中に両手を回してしがみつく。


「みのり……可愛すぎる」


 耳元で何度も名前を呼び、達樹さんは私をとろとろにしていく。

 甘い声で啼かされ、際限のない快楽の波に呑まれていった。

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