どうしているの？ねぇ、先輩…

こんなことになってしまって申し訳ない。
あずのこと、大ちゃんにもすごい心配かけたと思うし、俺の勝手な都合でこんな結果になってしまってほんとごめん。
あずのことは、嫌いになって別れたわけではないんだ。
価値観の違いって言うのかな。
好きだったはずなのに、俺があずの考えに歩み寄ることができなかったの。
あずも同じように、俺の考えに歩み寄ってはくれなかったから、そこからどんどん色んなことですれ違っていって。
それでこんな、取り返しのつかない結果になってしまいました。
俺がもっと大人になれればよかったのかなとか、俺がもっと器でかかったらよかったのかなとか、色々考えちゃうけど。
そんなこと考えたところで、現実で行動に移せなきゃ意味ないんだよな。
ほんと色々心配かけてごめん。




「ねぇ瞬ちゃん」

「うん？」

「この内容さー」

「うん」

「美香のことには、触れてないね？」

「……」


そう……直人の言う通り。

肝心なことは、言えず仕舞い。