どうしているの?ねぇ、先輩…
11.あの頃

<瞬side>




「え!え!え!」


翌日、学食で待ち合わせたごっつと西沢さんに、美香と再会したことを報告した。

持参の弁当を開ける手を止めた西沢さんが、物凄い顔で俺を見てる。


「会ったって!どこで!なんで!いつ!?」

「昨日、直人経由で居場所が分かって」

「へー、すごい急展開だね」


隣に座る西沢さんとは大違い、ごっつはいつも通り冷静だ。

だけど表情を見ればわかる。

美香が無事でいたことがわかって、ごっつなりに安堵してるということ。


「それで、会ってどうしたの?」

「昨日はちょっと体調不良だったから、また後日ゆっくり会おうと思ってる」

「私も会いたい!春田先輩、連絡して!早く!今すぐ!」

「いや、俺ら2人で話したいこと色々あるし、」

「私だって美香に会いたいの!洋平先輩も会いたいと思うし、取りあえず皆で会いましょう!ほら早く連絡して!!」


いや、どっちかっつーと取りあえず2人で会いたいんだけど…。

なんて思いながらも、西沢さんのでかすぎる声とその態度に断れなくて……

学食内で、美香にLIMEを送った。


『今度みんなで集まろう。俺と美香と西沢さんとごっつと、洋平も』


2人で会いたいと思ってたけど。

誰一人欠けてない生徒会のその面子を見て、

なんかちょっと、泣きそうになった。


< 453 / 550 >

この作品をシェア

pagetop