分岐点  ~幸せになるために

「おはようございます。」

月曜の朝 私が オフィスに入っていくと

毅彦は もう デスクに座っていた。


私が チラッと 毅彦の方を見ると

毅彦も 私を 見ていた。


目が合った一瞬 今までとは違う視線が 絡み合う。


少し照れたように 口角を上げた 毅彦に

私は ちょっとだけ 頷いて 顔を伏せた。


ほんの一瞬の 短い出来事。


多分 誰も 気付いていない…


でも私は 嬉しかった。

毅彦にとって 私は 特別な存在。


そう思うことで 胸が高鳴る。


錯覚は 徐々に 私の心を 変えていく。


私 本当は 毅彦のこと

好きかもしれない…









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