BLADE BEAST
そんな中で吹っかけられるのは美織のそれ。

視界にドバッと入ってきたコイツは、ケバい化粧にキツそうな見た目のヤンキー。なのに話すことと言えば恋する乙女かってものばかり。

てかそもそも、んなこと私に聞くな。



チッと舌打ちをしているとカツ、と一つ私の背後で足が止まる音がした。

こんなの、振り返らなくても分かる。





「俺は断然濃いめの紫!白い肌が生えるじゃん?紺も割と好きなんだけどさ、やっぱ紫ってエロいし…シャツ捲り上げた時に身体のラインを引き立てて胸元もこう…ボリューミーに演出するから……」

「シネ」




やっぱり恭平だ。

ニッコリと笑って知的な見た目しておきながら、中身ド変態とか笑えない。

ギャップ萌えとかのレベルじゃなく、コイツの脳内は腐り果てすぎてどうしようも無いもんだと思う。
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