極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です



「ここでいいか……」


 朝海が連れて来た場所。
 そこは屋上。


「朝海……?
 一体どうし……」


「夕鶴、驚かずに聞いてね」


 私が言葉を言い終わる前に朝海の言葉が被った。


 驚かず……?

 朝海は何を言おうとしているのだろう。

 そう思うと、急に緊張が走った。


「……今、夕鶴のことで、ある噂が流れてるの」


「……噂……?」


「その噂というのが……
 ……夕鶴は飛鷹先生と……付き合っている……」


 ……っ‼


 言葉が……。
 あまりにも驚き過ぎて。
 出てこない。


 どうして。
 どうして、私と隼理くんが付き合っているということが広まっているの?

 あんなにも慎重に行動しているというのに……っ。


「……夕鶴……?
 大丈夫……?」


 私の様子に気付いて、朝海は気遣うように私にそう訊いた。


 けれど。
 思うように声を出すことができなくて。


「……あのさ、夕鶴、
 驚いているところ悪いけど……
 もう一つ伝えておいた方がいいと思うことがあって」


 もう一つ……?


「飛鷹先生、その噂のことで、
 今、校長室に呼び出されているみたい」


 え……っ⁉


< 105 / 148 >

この作品をシェア

pagetop