元ヤンキー男子はツンデレ女子を溺愛している
友達の立場として

「おーい。広瀬!」

私は自分の教室で咲と話していたら、ある人が呼んでいた。

「あ、根岸くん」

それは、根岸くんという可愛い男子。
唯一話す同級生の男子。

とても可愛いくて、女の子っぽい外見をしている。髪の毛は短髪で、目は丸くて、男の子ではあるが、女子にも見えてしまう。

男子も根岸くんには同性なのに、メロメロだ。

根岸くん自身は、外見に気をつかっている。
どこの女子よりも美容品を手に入れて、研究をしたり、化粧品もいろんなアイテムを買っては私たちに話したりする。

だけど、それだけではない。
私と仲がいい理由は、化粧品のことではない。

それは…
私は根岸くんと向き合い、話をする。

「広瀬さ。これ、興味ある?」  

根岸くんは私の机に来て、ペラっと根岸くんの胸ポケットに入っていた紙を私の机に置いた。

それを見た咲は自分の椅子から立ち上がり、私のところへ来た。

「なに、何?」

私は机に頬杖をついて、自分の机に置かれている紙を手に取って、根岸くんに言う。

「これ」

根岸くんが渡してきた紙の裏側をぺらっとめくって、指をさした。

「あー、フェス?」

私は紙を持ち、フェスと書かれていた文字を口を出して、根岸くんに言った。

「そう、広瀬。あの歌手好きだよな。ほら、ここにいるぞ」

根岸くんは嬉しそうに微笑んで、私に知らせてくれた。

「嘘ー!え?行く行く!」

私は興奮した。
だって、私が唯一大好きな歌手、伊勢宗介(いせそうすけ)。

それは、私と根岸くんが仲良い理由は、そう、伊勢宗介が好きだから。

顔面はもちろんのこと、考え方、歌い方は人目見た時から好きなんだ。
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