誘惑じょうずな先輩。


「お、香田さん。ナース?」



ひょこっと現れたのは、夏川くん。

彼は吸血鬼らしく……、妖艶な雰囲気を醸し出していて、これは女の子が殺到するだろうと勝手な予想をしてしまった。


隣の席だから見慣れてしまってそういう感覚は麻痺してるけど、この人もだいぶとかっこいい。



「うん、……夏川くんは吸血鬼?似合ってる、と思うよ」


「なにその言い方」



くすくすと笑ってる夏川くんは放っておこう。


最近、夏川くん、わたしのこと存分にからかって楽しんでくるからまともに相手するのをやめた。


だから適当なことを口にしたのに、それさえも面白がるから敵わない。



「ってか、香田さん。
ナースって、男が好きなやつじゃん」


「え……、?そんなの、知らない、し」




「こりゃあ、万里先輩が嫉妬するねぇ」


「?」



ぶつぶつなにか言ってる夏川くん。

よくわからないからスルーしておいた。


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