アスミルセカイ

青春のライラック



「写真部の蒼井雫です。今年は、写真で1つでも賞を取ることが目標です!よろしくお願いします」
パチパチ
新学期の定番、自己紹介。
名簿順に始まった。
名簿1番の私は即終わったのであとは他の人のを聞くだけ。
(良さそうなクラスだな…)
「バスケ部の九条春樹です、よろしくお願いします」
歓声とかはないけれど、女子からの視線が熱いのだけは分かる。
さすが爽やかモテ男。
「じゃあー次、月城」
「はい!」
元気よく挨拶したのは、
「月城朝陽です!えーと、バスケ部!いつもうるさいです!よろしく!」
ははははは、とみんなの笑う声が聞こえる。
朝陽くんは一瞬でクラスに馴染む系の男子。
羨ましいと思いつつ、見習わなきゃと思う。
「えー、成瀬未来です。今年は部屋を思いっきり掃除します!よろしくお願いします。あ、美術部です!!」
先生もクラスのみんなも腹を抱えて笑っている。
そう、いつも未来は第一印象が強い。
未来は満足気に椅子に座る。
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