白いジャージ ~先生と私~

「ゆかりぃ!!!さっきの男誰??彼氏じゃないよね?かなりイケてんじゃん?」

依子が、興味津々でゆかりの手を引っ張ってる。


「あ~・・・中学の同級生だよ。」

ゆかりは、そう言った後・・

さっきまで龍の車が停まっていた場所を見た。


「え~~~!!!今度、紹介してよ!!」

依子は、男だったら誰でもいいのかって突っ込みたくなる言動が多い。

じゃあ・・

どうして

先生なの?


誰でもいいんなら・・・どうして先生を好きなの?



「あんた・・・いい加減にしなよ!男なら誰でもいいわけ?」

美久は、私が思ってたことを言ってくれた。


ゆかりは、まだその場所を見つめたままだった。

瞬きもしないゆかりの目の先には・・

龍がいるんだ・・



「依子・・紹介してもいいけど、あいつああ見えていいやつだから、傷つけないで。本気で紹介して欲しいなら、もう先生のこと追いかけるのやめたら?」


ゆかり・・・!!!!!


ゆかり!!ダメだよ・・

ゆかりの好きな人なんだよ!

依子になんて紹介しちゃだめだよ・・


「マジ??どうしよっかなぁ・・先生なかなか落ちないから、つまんないし・・ちょっと暇つぶしに狙っちゃおうかなぁ・・」


依子の言葉に・・・

みんなの冷たい視線が依子に集中する。


絶対にダメだよ・・ゆかり。


私の為にそこまでしてくれようとするゆかりは・・

本当に私の大事な親友なんだ・・と涙が出た。
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